【ハイブリッド開催】TAI x DEEPCORE - AI Science Night - AAAI・JSAI・ISSI学会後夜祭 〜 生成AIと共に再構築される知のかたち 〜

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About Event

TAIについて

​TAIは、AIに従事、研究、または投資している東京に拠点を置く人々から成るコミュニティです。私たちはエンジニア、プロダクトマネージャー、起業家、学者、投資家であり、東京に強力な「AIコア」となることを目指しています。このコアは一連のノード(私たち全員)で構成されており、知識の共有と相互のつながりを通じて各ノードの価値を高めたいと考えています。

イベント内容

​今回のイベントは​TAIの「応用機械学習と人工知能」の日本語セミナーシリーズの第7回として、AI特化型インキュベータ 兼 ベンチャーキャピタルの「DEEPCORE」と共催で実施します。

〜 概要 〜

生成AIの進展により、「心」や「知」をAIとともにどう捉え直すかが問われています。AI技術は、認知・感情・知識の領域へと広がりつつあり、たとえば以下のような取り組みが進んでいます。
・人の心的状態をモデル化するLLMのロールプレイング活用
・未来の自己との感情的対話を支援する執筆システム
・学術知の流通や査読者の価値観を定量的に分析する試み

本イベントでは、AAAI・JSAI・ISSIなどで発表された最先端の研究をもとに、「生成AIと人間の対話」「知識の流通と評価」「学術インフラの再設計」といった視点から、AI時代における"心"と"知"の新しいかたちを探ります。

イベント後半には、登壇者や参加者同士のカジュアルなネットワーキングの時間も設けています。生成AIと人間の関係に関心のある方、研究・開発・実践の最前線を知りたい方にとって、学びと新たな出会いのある貴重な機会になるはずです。AIの可能性を広げるこの分野に興味のある方は、ぜひご参加ください。

発表者紹介とトーク内容

日本電信電話株式会社 NTT人間情報研究所 研究員 篠田一聡氏(Ph.D.)  
〜プロフィール〜
2017年東京大学工学部システム創成学科卒業。2019年東京大学大学院情報理工学系研究科コンピュータ科学専攻修士課程修了。2023年同専攻博士課程修了。2023年日本学術振興会特別研究員を経て、同年日本電信電話株式会社入社。現在、NTT人間情報研究所研究員として大規模言語モデルの心の理論や事後学習の研究開発に従事。

▽発表タイトル
ToMATO: 心の理論ベンチマークのためのロールプレイングLLMの心的状態の言語化
〜発表概要〜
大規模言語モデルの心の理論(他者の信念や意図などの心的状態を推測する能力)をより包括的かつ実応用に近い設定で評価できるベンチマークを、大規模言語モデル同士の情報の非対称性のある対話によって構築しました。このベンチマークでの評価によって、既存の大規模言語モデルの心の理論をコミュニケーション理解等の実応用に適用する上での課題を明らかにしました。AAAI2025およびNLP2025で発表した研究になります。

筑波大学大学院 理工情報生命学術院 露口啓太氏
〜プロフィール〜
人間とAIの相互作用や認知拡張をテーマに研究を行い、自己理解やコミュニケーション、認知・行動変容を支援するインタラクティブシステムの開発に取り組む。学部時代は創薬科学を専攻し、日米で機械学習を用いた疾患予測システムの開発研究に従事。現在は筑波大学大学院 理工情報生命学術院システム情報工学研究群 エンパワーメント情報学プログラムにて、人間情報学を専攻。

▽発表タイトル
FutureLetter: 未来の自己との情動的対話を支援するLLM駆動型執筆システムの開発と評価
〜発表概要〜
未来の自分の視点から手紙を書く執筆支援システムFutureLetterを開発し、ユーザの執筆中断時のLLMによる文章提案型と質問提示型の介入効果を検証。文章提案型は執筆再開を促し、感謝など情動的表現の頻度が有意に上昇。未来の自己連続性も全群で向上傾向が見られ、LLM介入は自力執筆と同等の効果を示した。情動を考慮した介入は効率的かつ感情豊かな執筆を支援する一方、手紙内容への影響の可能性も示唆された。

東京大学大学院 工学系研究科 三浦千哲氏
〜プロフィール〜
科学の適応度地形の研究を専門としている。また、分散ソフトウェア開発の手法に倣い、学術版GitHubの制作に取り組んでいる。2024年ACT-X「次世代AIを築く数理・情報科学の革新」採択。2024年 ICSSI 口頭発表。東京大学EEDEC総長発表。

▽発表タイトル
査読の認知的再配分:プレプリントと学術誌の比較研究
〜発表概要〜
インターネットが普及した20世紀の終わり、「プレプリント」という学術成果の流通経路が登場した。プレプリントは査読を経ない点で従来の学術誌と異なり、科学に査読が必要か、大きな論争を巻き起こした。21世紀前半にLLMが成熟して査読を自動で生成するAIが登場し、査読に人間が関わることで何が保証され、何が保証されないのかに関心が集まっている。本研究は、プレプリントと学術誌の論文がそれぞれどう使われるかを比較し、査読が単に品質の担保をするだけでなく、認知の再配分を行なっていることを示した。

こんな方におすすめ

✔️ 生成AI時代の「知の構造」や「学術の仕組み」に関心のある方
✔️ 学術・技術・社会の接点で起こる構造変化を捉えたい研究者・開発者
✔️ プレプリント、査読、学術インフラの課題や未来に関心がある方
✔️ 人間の心的状態や感情を扱うLLM応用に興味がある方
✔️ AIと社会・人文学の接点に携わる実務者、学生、スタートアップ関係者

日程

・18:40 開場(受付 18:40-18:55)
・19:00-19:10 オープニング
・19:10-19:30 トーク① 篠田一聡氏(NTT)
・19:30-19:50 トーク② 露口啓太氏(筑波大学)
・19:50-20:00 休憩
・20:00-20:20 トーク③ 三浦千哲氏(東京大学)
・20:20-21:00 ネットワーキング(現地参加者のみ)

会場

KERNEL HONGO(東京都文京区本郷4-1-4 Design Place α 3F

共催「DEEPCORE」について

DEEPCOREは、技術で世界を変える志を持つ起業家を支援する、AIおよび先進的技術分野の企業に特化したベンチャーキャピタルです。プレシード〜アーリーステージのヘルスケア、製造、物流などあらゆる業界・産業のスタートアップに投資を行っています。

投資活動に加え、AI特化型インキュベーション拠点「KERNEL」の運営や、海外進出を見据えるアーリーステージのスタートアップに特化したアクセラレータープログラム「KERNEL Global Startup Camp」の運営など、スタートアップ支援を行っています。また、スタートアップ採用マッチングプラットフォーム「LINKS by KERNEL」でスタートアップでのキャリア形成支援も行っています。

留意事項

本イベントでは、登壇者と参加者がカジュアルなネットワーキング構築を支援し、イベントをより有意義なものとするために、参加時に登録いただく氏名やメールアドレス等の情報を登壇者及び共催のDEEPCOREと共有させていただく場合がございます。
なお、本イベントへの申し込みをもって、上記への同意いただいたこととさせて頂きますが、もし上記についてご懸念がある場合は、事務局までご遠慮なくおっしゃってください。
お問い合わせ先: kernel-event@deepcore.jp 

Location
KERNEL HONGO
Japan, 〒113-0033 Tokyo, Bunkyo City, Hongō, 4-chōme−1−4 Design Place α, 3F